- 2026年9月9日(水)15:40~17:10
- 大阪医科薬科大学薬学部 総合薬学研究センター 講師 平田 雅彦先生
- 「体の中を見る薬」
基礎薬学講座の第2回は、総合薬学研究センター講師の平田雅彦先生をお招きし、「体の中を見る薬」と題してご講演いただきました。
講演の序盤では、放射線が怖いかどうか、50~100Bq/kgの牛肉、牛乳、ほうれん草を抵抗なく摂取できるか、という問いをきっかけにして、日常生活、身体や食物の中にある自然放射線についてご説明していただきました。また、日本と世界各国の食品中の放射性物質制限値を比較すると、日本は圧倒的に厳しい基準であることもご説明していただきました。特に、トリチウムが自然界で生成され、雨とともに地上へ降り注いでいるというお話は、生徒たちにとって大変印象深い内容でした。
ご講演の中盤、工業、農業、医療、滅菌、年代測定といった暮らしの中の放射線の活用についてご紹介していただきました。特に、放射線の医療での活用(診断・治療)におけるお話では、病気の原因物質を放射線を使って見ているといった、どのように体の中を見ているかの仕組みや原理についてご説明していただきました。また、PETやCTといった装置でどのように放射線を使って検出しているかについてもご説明していただきました。
ご講演の終盤では、放射線療法、化学療法、外科療法といったがん治療の種類や、最新のがん治療の方法についてご紹介していただきました。中でも、BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)について詳しくご紹介していただき、さらに陽子線治療や重粒子線治療、α線放出核種であるアクチニウムを用いた治療、CAR-T療法、光線力学療法、光免疫療法など、最先端の医療技術について理解を深める機会となりました。
生徒たちはご講演を熱心に聞き、大変有意義な時間となりました。


参加生徒の感想
- 本日はご講演ありがとうございました。放射線に対して危険であるというイメージがあったのですが、普段生活している中でも放射線を受けていて少量であれば人体に影響はないので、自分自身で判断していくことが大切だと学びました。また、BNCTという新しいがんの治療法はとても興味深かったです。他の治療法では治せないようながんも、周りの細胞を傷つけずに破壊するという技術は、これからのがん治療に大きく貢献することになるだろうと思いました。BNCTの他にも新しい治療法がたくさんあるとお聞きしたので、それについてさらに調べてみようと思いました。
- 本日はご講演ありがとうございました。放射性物質は意外と日常生活の色々なところに含まれていることが分かり、驚きました。また、放射線は治療や農業にも使用されていると聞き、実用性もあるのだなと思いました。放射線については色んな一般論があるなか、正しい知識を得て、自分なりの考えを確立していきたいです。
- 今回は、大変興味深い講義をしてくださりほんとうにありがとうございました。放射線が大気中にあることは知っていましたが、ほうれん草や魚、食べ物やポテトチップスなどにもたくさん入っていたことは、とてもおどろきました。また中性子捕捉療法には、とても興味を持ちました。8月31日にみた24時間テレビでつんくさんのテレビがやっていて、あんなにも歌が大好きなつんくさんがのどを取り出し声が出せなくなっていたのがとてもかわいそうだと思いました。この療法ができるようになれば、つんくさんのような人が増えなくてすむので、ぜひ誰でも使用できるようになってほしいなと思います。ほんとうにありがとうございました。研究することも楽しそうなので、その仕事もしてみたいです。

