6月24日(水)、京都大学化学研究所 教授の山口信次郎先生をお招きし、「植物の超微量メッセージ物質が地球を救う―食糧生産や環境を守る最新科学―」をテーマにSSセミナーを開催しました。
 植物ホルモンは中学・高校の理科では主に高校3年生で扱われる内容であり、多くの生徒にとって初めて触れる分野でした。講演では、植物ホルモンとはどのような物質で、どのように植物の成長や環境応答に関わっているのかについて、基礎から丁寧に解説していただきました。さらに、それらが農業や環境保全とどのように結びついているのかについても具体的に紹介され、理解を深める内容となりました。
 また、寄生植物の事例も取り上げられ、その独特で巧妙な生態についての説明に、生徒たちは驚きとともに強い関心を示していました。本セミナーを通して、生徒たちは目に見えない物質が生態系や社会に与える影響の大きさを実感し、生命科学への興味を一層高める貴重な機会となりました。

  

 

参加生徒の感想

  • 身近にたくさんある植物の一つ一つにも細かい法則があって、微量のホルモンの違いで全く成長できないくらいの大きな違いになるということにすごく驚きました。今までは正直あまり植物に対する深い研究の意味を感じていなかったのですが、農業における問題や医薬など私たちの生活にとってとても重要なものであるとわかりました。先人たちの気づきや好奇心、少しの興味から今の私たちの生活に役立つ様々なものが発見されてきたことに感動しました。私は人とのコミュニケーションがある職につきたく、研究職にはあまりひかれていなかったのですが、同じ興味のある友人ができるというお話や、大変だけど楽しいというお話を聞いて、研究職の魅力にも気づくことができました。(高2)
  • ご講演ありがとうございました。植物の身近さやその重要性が詳細に知れました。ジベレリンのことは今まであまり聞いたことがなかったのですが、それがあるのとないので植物の成長に影響を及ぼすことを学んでその変化の大きさに驚きました。最初は植物の病気の原因として発見された「ジベレリン」がその性質が明かされていき様々な植物の生産に利用されていくことによってノーベル賞を受賞するほど画期的な効果をもたらすほどに重要な物質となったのはとても印象深かったです。とても面白い講演ありがとうございました。(高2)
  • とても詳しく説明してくださってわかりやすかったです。種なしブドウの話やまだ未熟なバナナをそのまま輸入してくる話など、身近に感じやすい話が盛り込まれていておもしろかったです。寄生植物といった今まで全く知らないものの話がとても印象的でした。ストリゴラクトンで菌と共生するしくみを利用するたくましさがおもしろかったです。私は理数探究で化学分野をすることになっているのですが、興味のある生物にもからめて研究できるのだと知れてとてもうれしかったしやる気が増しました。(高1)
  • 植物の基礎からくわしく学ぶことができてよかったです。植物ホルモンによる私たちへの影響も知ることができました。生物の分野には以前から興味があり、今日を通してより知りたくなりました。将来の仕事の夢でちょうど迷っていて、最後にお話しされた研究者の職業についての説明も参考にできました。すばらしいご講演ありがとうございました。(中2)
  • トマトやシロイヌナズナなどの例で超微量のジベレリン(10pg)がないだけで成長の差がとても大きくて、どれだけ微量でもすごく重要だということを知り、とても驚きました。コムギを倒れにくくするためにジベレリンの量を調整してわざと背を低くするという発想はなるほどなと感心しました。植物に寄生する植物があるということをはじめて知り、ストリゴラクトンを活用してうまくかしこく寄生すると知ってすごいなと感じました。植物は光合成で酸素をつくりだしてくれるなど、なくてはならないもので、植物ホルモンはまだみつかっていないものもあるので、とても大切で重要だと改めて思いました。(中1)