6月11日(水)、大阪大学 安全衛生管理部 准教授の高橋正臣先生をお招きし、「放射線科学の基礎」と題したSSセミナーを開催しました。
 講義は「不安定な原子が崩壊するときに放射線を放出する」という基本的な仕組みから始まり、岩石中にウランが含まれていて自然中にも放射線が存在していることや、被ばくする部位によって影響が異なることなどが紹介されました。最後には「100ミリシーベルト(mSv)の被ばくをどう捉えるのか」というテーマで締めくくられ、放射線のリスク評価についても考える機会となりました。
 普段あまり深く意識することの少ない放射線というテーマでしたが、これまで学習したこととも関連づけながらの講義に、生徒たちは問題意識をもって真剣に講義を聴いていました。

 

 

参加生徒の感想

  • とても分かりやすくて中1の私でも理解できました。まさか火山と放射線にかかわりがあっておどろきました。放射線と聞いたら、やはり悪いイメージがありますが、レントゲンとか使い方によってとても便利なんだと思いました。(中1)
  • 「日常の中にはリスクのあることばかりがあり、放射線もその一つに過ぎない」ということを実感しました。私自身も、「放射線は怖い」というイメージを強く持っていました。しかし、放射線を必要以上に恐れるのはあまりよくないことが分かりました。大切なのは、「正しく知って正しく怖がる」ことだと学べました。(中2)
  • 放射線について理科の授業で習ったことがありましたが、それに対する生体反応などについても深く教えていただいておもしろかったです。飲酒にもがん発症リスクがあるというのに驚きましたし、放射線と聞くと恐ろしいものというイメージが強かったのですが、正しく知って正しく恐れることの大切さも学ぶことができました。(中3)
  • 「リスク」と「ベネフィット」の考えた方は、日常生活にも影響するものかと思いました。放射線のことを正しく知りたいです。(高1)
  • 「100mSvの被ばくで0.5%のリスク上昇」という数字と比べたときに、それよりも飲酒喫煙によるリスク上昇の値が大きいことに驚きました。講演を通して、放射線の「恐ろしい一面」と以外にも「それほど恐れる必要がない一面」というのを知ることができました。(高2)