11月29日(水)に京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻の五味良太先生をお招きし、「バイオインフォマティクスによるDNA解析と環境問題としての薬剤耐性菌に挑む!」をテーマとしたSSセミナーを開催しました。

今回のSSセミナー開催にあたっては、公益財団法人 千里ライフサイエンス振興財団に大変お世話になりました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

先生の専攻や工学研究科の立地する桂キャンパスについての紹介から始まり、細菌について触れたのち、薬剤耐性菌の性質や今後の課題と解決方法の研究についてと話は続きました。
薬剤耐性菌による死者数が今後ますます増えること、薬剤耐性菌が湖や河川にも検出されること、下水処理水中の薬剤耐性菌調査など、生徒たちは研究の奥深さに触れるとともに、大学の学生生活や大学選びについてもお話しいただいたことで、進路についても考えるきっかけとなりました。

受講生徒の感想

  • 病気に対抗するための薬剤開発で新たな問題が生まれるのは皮肉だなと思いました。これからの開発できっともっとたくさんの薬剤耐性菌が種類、量共に増えて行くと思いますが、それを対策していくのも必要だなと思いました。
  • 非常に分かりやすいご講演ありがとうございました。一番の驚きは菌が環境問題にも関わっていることです。私の研究内容は「肥満と菌」ですが、環境という観点も取り入れてみようと思います。
  • 工学部は機械のイメージがあったけれど、実際に川に行き、サンプルを採集して水質を調べていることに驚いた。今回は京都大学の工学部に興味があって参加したので、大学生活や大学選びについても話してくださって興味があった。
  • 理科2の授業でDNAについて学んでいるので記憶に新しくて聞くのが楽しかったです。
  • 薬剤耐性菌が環境中にあるということを知らなかったので、とても驚きました。琵琶湖などの身近なところにいるというのを聞いて、少し緊張しました。風邪などは薬を飲めばすぐに治るものだと思っていたけれど、年をとるにつれて、薬剤耐性菌などで死亡することが増えると聞いて、体調は普段から整えておくべきだと思いました。
  • 今まで基礎薬学講座を受講している中で、薬効や副作用などは説明されたけれど、触れられてこなかった部分についての講義だったのでとても興味をひかれました。薬の開発ときくと懸念すべきことは副作用くらいしか思いつきませんでしたが、説明していただいた通り、薬剤への耐性も考慮する必要があることがよく分かりました。私は遺伝子の研究者になりたいと思っているので、今回の講義で大学についてのお話を聞けてよかったです。とてもおもしろかったです。ありがとうございました。
  • 冊子がない授業が多いけれど、冊子があったためグラフも手元に残って比較しやすくて分かりやすかったです。グラフや図が分かりやすくて、将来の進路選択先の一つになったと思います。
  • 薬剤耐性菌により世界で亡くなる人々が増えている現状を知り、いつか抗生物質が効かなくなってしまうと思うと不安になりました。先生はそのことについて調べていらっしゃると思うとかげで活躍していらっしゃると思いました。
  • 世界は今多くの危機に直面していますが、薬剤耐性菌はコロナウイルスや人口増加などよりもっと危ない問題だと思いました。このままでは日本でもっとも死者が多いがんを抜く日もそんなに遠くないということを知って、これからはちゃんと解決方法が見つかるように願います。
  • 中学1年生でもわかるように説明を入れてくださったので、とても分かりやすかったです。これから薬剤耐性菌が原因で亡くなる可能性が高くなるので、自分も気をつけようと思いました。大学選択のアドバイスも頂けて、本当に良かったです。講義してくださり、ありがとうございました。