令和2年度「基礎医学講座」第2回

 9月4日(金)放課後、大阪医科大学との高大連携事業「基礎医学講座」第2回(全6回)が開催されました。病理学教室 廣瀬善信教授による「『がん』を見る」でした。

 まず、「がん」をみるという趣旨で、がん細胞を見ることから始まりました。「がん細胞」は増殖することを目的としているため、体の他の細胞を押しのけ、その存在感を出していることが印象的でした。さらに、「がん」の発生のメカニズムから病理学とは何かに至るまで、とても興味深い話を聞くことができました。がんについては科目「保健」で日本人の死因の第1位であると学ぶくらいで、あまり生徒は本格的に学んだことがないので、ちょうどいい機会だったようです。生徒たちも真剣にメモを取るなど、有意義な時間を過ごすことができました。

生徒の感想をいくつか紹介します。

  • 実際私の祖母は乳がんで亡くなりました(他の持病も重なったのですが)。だから今回の講義は非常に興味深く、参考になるものでした。がんの3つの特徴について、一つ一つたとえを挙げて頂けたので、より分かりやすく理解ができました。1番最後の問いかけである、「究極のわがままというのは誰かに似ていませんか?」というものの答えは、私は人間であると思いました。人間はあまり気付いていないだけで、自分勝手に周り(自然環境など)を壊していっているからです。ぜひ答えがあれば教えて頂ければ幸いです。
  • 最近、昔よりも「がん」が身近にあるということを感じてきていて、詳しく知りたいと思っていたので、講義を聞くことができてよかったです。実際のがん細胞の写真を見せてもらうのは初めてだったので、特に興味深かったです。最後に、絶対に「がんの芽はある」とおっしゃっていたのにとても驚きました。今までがんの発生の仕方など想像したことも習ったこともなかったので、イメージと違って勉強になりました。
  • がんはなかなか治らないと聞いていたが、もとは一つの細胞であると聞き、それがもとで人を殺すなんて恐ろしいと思った。がんはとにかく増殖して転移したり、周りの細胞を破壊しながら、体中をむしばんでいくと聞き、すごい意志だなと思いました。転移という言葉は知っていたけど、浸潤という言葉は初めて聞いたので、意味が分かってよかったです。分かりやすい講義ありがとうございました。
  • 今回は長時間の御講演ありがとうございました。がんについては以前からすごく興味のある分野で、今回のお話を楽しみにしていました。がんの3つの特徴から、「早期発見」が重要だといわれている真意を理解できました。「究極のわがまま」という言葉はすごく自分たち人間への言葉と思いました。また、3つの特徴も人間そのもので、がんが身近に感じました。今回は興味深いお話をありがとうございました。
  • 廣瀬先生、本日はご講演いただきありがとうございました。がんにはいろいろな性格があり、それぞれの性格により低分化のがんが増え歯止めがきかなくなり増えていく過程にはとても興味がわきました。とても勉強になりました。また、先生の「暴走特急」や「究極のわがまま」といった抽象的な表現はとても分かりやすかったです。ありがとうございました。
  • 本日は分かりやすい講義をありがとうございました。モデルでの考え方と写真が交えてあり、写真を見て何が起こっているのか分かりやすく理解できました。がんは由来組織に似ていて、次第に似なく、悪い性質に変わっていくことから、気付いたときには遅いとか、早期発見が大事といわれるゆえんだと感じました。がんは悪性ではあっても、普通の細胞と同じように増えるものだと思っていましたが、増殖率が変化したり、増え方も異なるのだと分かりました。また、がんを支える「微小環境」というものを知らなかったので、栄養や酸素を運ぶものがあると知り、驚きました。
  • 卒論で癌について書いて、癌について知りたかったので興味深く感じました。ご講演有難う御座いました。
  • 講義ありがとうございました。がんについては、怖い病気という大ざっぱなイメージしかなかったので、詳しくお話していただいて、とても勉強になりました。「誰かに似ていませんか?」という答えがとても気になります。
  • 講義ありがとうございました。がんとは、日本での死因1位であったり、テレビでやっていたりと、かなり身近な存在に感じていましたが、がんの理については考えたことはありませんでした。なんとなく危険なやつ程度に思っていましたが、すごい迷惑なやつだなと、より悪いイメージがつきました。また、病理学はとても奥深いと思いました。「病気の理を追求する」、すごいかっこいいと思いました。
  • 今までがんは亡くなる人が多いし、いろいろな所にできて、とてもこわいものだという大体のイメージは持っていたけど、がんは一個の細部から生まれて、どんどん増えて大きくなっていって人の体をむしばんでいくと知って、やはりとてもこわいものだなと思いました。がんの芽から検査などをして目で見て分かるような顕在がんになるまで十数年もかかると知って、そんなに期間があるのなら、早期に気づけるような手段はないのかと思いました。
  • ご講演ありがとうございました。私は講義の前、「がん」については、「発がん物質」という言葉しか知らず、「物質」というのだから、自分の身体の外部からがんは来るのだと考えていました。しかし、実際は「身から出たサビ」というように自分の身体から出るものだと知り驚きました。また、「がん」の生き様についてとても興味を持ちました。たった一つの目的のために生きるのはかっこいいなと思いました(人間に害を与えるので嫌いです)。
  • ご講義ありがとうございました。「がん」という言葉は近年よく聞いたことがあって、自分のご先祖もがんで亡くなられた方が多く、とてもこわいなーという認識しかなかったんですけど、特徴や定義、どうやって増殖するかを理解できて、これからの医療に役立たせることができるのではないかと思いました。自分なりには、昔から『この薬を作りたい』という願望があったんですけど、それをこれから意識して、本格的に取り組めるように頑張りたいと思えるようになりました。ありがとうございました。