5月26日(月)午後、サイエンスキャンプを開催し、生物部とGSコース中3生の計23名でNakanoshima Qross を訪れました。Nakanoshima Qrossは再生医療をはじめとする「未来医療の拠点」として2024年に建設された施設で、多くの民間企業、医療施設が入居しており、まさに産学連携・企業連携の拠点となっています。
まず最初に施設設立の経緯・目的などについて説明を受けた後、公益財団法人京都大学iPS細胞研究財団(iPS財団)がmy iPSプロジェクトの新施設として大阪に設置した細胞調製施設「Yanai my iPS製作所」を見学しました。my iPS®プロジェクトでは、従来の手作業による製造に比べ低コストで細胞製造を行うことを目指して、装置を用いた自動製造の実用化に向けた研究が進められています。
その後、滋慶医療科学大学大学院教育・研究開発センター(滋慶中之島センター)に入り、所長の目加田英輔さんと技術員の藤本亜萌さん、京都大学iPS財団の菅原好美さんによる座談会に参加しました。先生方は生徒たちのいろんな質問に明るく丁寧に答えてくださり、キャリアや研究に関する貴重なアドバイスもいただきました。
座談会の後には、センター内の実験室も案内していただきました。広く清潔な実験室には、普段目にすることのない高価な先端実験機器も数多く並び、生徒たちは興味深く見学していました。



参加した生徒の感想
- 私は昨日、iPS細胞を見たり、それについての詳しい説明を聞き、これから未来での病院の仕組みや病気の治療法はどうやって進化していくのか、とてもワクワクしました。始めてiPS細胞を見ましたが、心臓のように一定の早さで動いていて感動しました。iPS細胞が出来たばっかの時はすごく時間とお金のコストが多かったが、今では患者さんに早く低額や無償で届けれるようにしていてすごいと思いました。私もこの人たちのように誰かのためになる仕事に就きたいと思いました。
- 中之島Qrossの見学でiPS細胞を生で動いているのを見れたことが一番おもしろかったです。これまでiPS細胞がどういうものなのかは知っていたけれど、中之島QrossでそのiPS細胞が未来の医療でどのように利用されていくのかが具体的に知れて、iPS細胞がなんですごいのかとこれからの医療の可能性に驚きました。自動化が普及して誰もが治療の選択肢に当たり前にiPS細胞が選べる時代になったらとてもすごいんだろうと思いました。また、何学部に行こうかと悩んでいて、理系に進むからには研究者か企業に勤めて商品開発なのかと思っていたけれど、こういう職業もあることが知れて将来の選択肢が広がりました。
- 中之島クロスの皆様、本日はありがとうございました。普段見ることができないような機械やiPS細胞を見ることができてすごく貴重な経験でした。心筋シートはずっと気になっていたのでLIVE映像を見ることができて嬉しかったです! 今度万博に行くのでその時も見ようと思いました! 特に言うことのないすばらしい見学会でした! 機会があればまた行きます! 本当にありがとうございました!!
- 色々な施設を見学でき、教授や研究員の方の話を聞けたのは、とても有益であり、自分の進路について考え直すきっかけをいただきました。iPS細胞の製作過程など、少し難しくてもいいので、技術的なことをもっと詳しくお聞きしたいです。
- iPS細胞の培養施設を見学して、そこで出た疑問や研究についてのお話などを、その場ですぐに質問することができたので良かったです。研究室の見学では、普段見ることのない機械を見られてすごく楽しかったです。次は実際に実験している様子も見てみたいです。
- iPS細胞の研究施設をみることができて、とてもよい体験となりました。実際に顕微鏡を覗けて面白かったです。とても貴重な体験をありがとうございました。
- 滋慶中之島センターでは、SSH指定を受けている本校でも見られないような実験機器が多くあり、専門の施設はやはりすごいと思いました。
- iPS細胞の可能性を感じました。iPS細胞の培養にはまだ時間もコストもかかっていますが、今からだんだん削減されていって、誰でもすぐに使えるような未来が楽しみです。
- 普段見ることのできないiPS細胞を見られて、貴重な体験となりました。2007年にiPS細胞の開発をしてから16年という時間がかかって、自動化できるようになったことは、研究者や関係者の方々の努力の結晶だと感じました。
関連リンク
- Nakanoshima Qross(中之島クロスウェブサイト)
- 高槻中学・高等学校の皆様に見学いただきました(滋慶中之島センターウェブサイト)