SSセミナー「魚はなぜ減った? 宍道湖の場合」

  • 2022年6月6日(月)16:40~17:40
  • 東京大学大学院新領域創成科学研究科(理学系研究科地球惑星科学専攻)教授 山室真澄 先生
  • オンライン

先生は、卒論で島根県宍道湖のゴカイの仲間の分布を寝る間も惜しんで調査したご経験があります。

その後、1993年に突如として、宍道湖でワカサギ・ウナギの生息数が激減します。調査の結果、餌であるオオユスリカ・ケンミジンコも激減していたそうです。

どうもこれは「ネオニコチノイド系殺虫剤」の普及の時期だとお気づきになられました。

そして、その関連性を論じた論文がサイエンス2019年11月1日号に掲載されました。

たいへん意欲的にご研究をしてこられたことがよく分かりました。

お話も、理路整然としており、時間もぴったり終わられました。そのあと、生徒の質問に丁寧におつきあいいただきました。

受講生徒の感想

  • 話の中で図がとても見やすく、用語の説明もあったので、とても話を理解しやすかったです。今まで理科の教科書の説明を鵜呑みにしていて、おかしいと思いませんでしたが、これから教科書で矛盾点などを探し、深く理科を学びたいです。イトゴカイの毛の模様でそれぞれの毛を区別するのはすごいと思いました。
  • 宍道湖の中で248カ所も調べる根気がすごいと思いました。いい経験になりました。ありがとうございました。
  • 今回の講義を通して、日本は他国と違い主食が米であり、田んぼで生産するが、田んぼで農薬を使うと、川などへ溶け出て湖が汚染されてしまい、生態系の激減につながることが分かりました。また、学校の教科書の内容は歴史の教科書でも感じていましたが、良く関連することを理解せずに書かれていることが今回でとても痛感しました。わざわざ講義をしてもらい、誠にありがとうございました。
  • 宍道湖の環境について詳しいデータを用いられていたのでよく分かった。それに絡めて、他の生態系と合わせることでより正確なデータになっているんだと思いました。また先生のおっしゃるとおり、地道な研究があれば解明できることもあると思うので、今後の課題研究などもそれを意識したい。
  • とても面白い講義でした。自然に、人間の自己的な利益によって悪影響を受けていること、また、お金の事情などによって、美しい自然に被害が出たり、子供の教育にまで被害が出たりしているのを聞いて憤りを感じました。私たち学生にとても有益なメッセージを、本当にありがとうございました。根拠のないデータにだまされることがないよう、勉強を続けたいと思います。
  • 僕もまさに「アオコが大量で酸素濃度を低下させる」という教科書の言葉を不思議に思っていました。
  • 本日は私たちのためにわざわざ時間を作ってもらい、講義をして下さってありがとうございました。家族で山陰へ旅行に行ったとき、宍道湖について少し触れましたが、こんな過程を経て今のようになったとは知りませんでした。
  • 研究の難しさがとても良くわかった。英語で書くことがめちゃくちゃ大変そうだった。