9月2日(月)放課後、2学期最初のSSセミナーを行いました。

テーマは、「ヒト嗅覚システムを再現した匂いセンサーの開発について ~匂い情報のデジタル化に向けて~」、講師は、黒田 俊一 教授(大阪大学産業科学研究所 生体分子反応科学研究分野)でした。

今回のSSセミナーは、公益財団法人千里ライフサイエンス振興財団のご協力によって行われました。厚く御礼申し上げます。

さて、黒田先生は、中学生にもわかりやすいように、なぞなぞやクイズも混ぜながら、匂いとは何か、匂いの感じ方、ヒトには388種類の嗅覚受容体遺伝子があること(これは2004年のノーベル賞受賞内容です)や、この約400個の受容体に着目して黒田先生が世界で初めて匂いセンサーを開発したことなどでした。

生徒にはとても新鮮な話だったようです。

生徒の感想をいくつか紹介します。

  • とてもわかりやすく説明していただき、ありがとうございました。人間の体の機能について興味があったので、とても楽しかったです。
  • 今回は分かりやすい説明ありがとうございました。まだ研究が進んでいない分野なので夢が広がっておもしろかったです。
  • VR体験に応用できる技術について興味のある話を聞けて、とても充実した時間を過ごせました。それだけでなく、匂いとは別の視点で健康面や匂いを操作するところでたくさんの課題もあって、そういった分野でも興味がわきました。
  • 388次元マトリックスによって表現可能な、我々の身近な役に立つ物はあるのかが疑問になりました(消臭剤以外で)
  • 本当にありがとうございます。ガンを識別する犬は興味を持ちました。
  • 人工鼻の発想はすごいと思いました。犬とヒトの嗅細胞の個数の違いに、特に興味を持ちました。究極の消臭剤の研究も面白かったです。ありがとうございました。
  • 病気と匂いの関係がとても興味深かったです。なぜ匂いが変わるのかがまだわかっていないと知り、びっくりしました。また究極の消臭剤が女子高生に向けて発売されていることがおもしろかったです。
  • 嗅覚の実験はまだまだなぞだらけだけれど、もし嗅覚の実験がもっと進んだら、日本がもっと発展していくので、嗅覚の実験を1回でもしてみたいと思いました。
  • カエルとかが嗅覚受容体が意外に多くて驚いた。それなら、ご飯の味もわかるのかなと思った。ガンの小さな匂いを感じてガンを探す犬、すごいと思いました。
  • 匂いを再生できるようになるかもしれないと聞き、将来VR,ARなどに使うととても面白そうだなと思いました。とても興味深い内容でした。ありがとうございました。
  • 匂いについてとても深いところまで説明してもらえ、とても分かりやすかったです。足の臭いにアルコールを足すと酪酸エチルというパイナップルのような臭いになると聞きとても驚きました。これからもご研究がんばってください。
  • 昨年の夏に、線虫でガンを見つけると聞いていたので、「なぜ病気になると匂いが変わるのか」という原理がわかっていないと今回知って興味がわきました。世界で初めてヒト嗅覚受容体センサーを作ったのがすごいと思いました。これができて一気に匂いに関することが明らかになって、アロマテラピーや消臭剤が開発できるのがすごいと思いました。