11月18日(金)放課後、日本魚類学会会長(中京大学国際教養学部教授)桑村哲生先生をお招きして、「サンゴ礁魚類の性転換」というテーマで講演をしていただきました。参加者は中学1年生〜高校1年生までの21名でした。

一夫一妻のカクレクマノミは、イソギンチャクをすみかとし、体が大きい方がメスです。もし、メスが死ぬと、残されたオスはメスに変わります。また、一夫多妻のホンソメワケベラは、オスが最大で他の多くのメスを縄張りの中にすまわせています。もしオスが死ぬと、残された雌の中で最大の個体がオスになるそうです。こういう仕組みが性転換なのですが、このような仕組みが進化の過程で現れたのは、性転換することで「個体の適応度が上がる=自分の子孫が増える」からだそうです。・・・ここまでは序の口です。更にその後の研究や、先生ご自身が研究してこられたことをわかりやすく紹介して頂きました。

また、講演の後、隣の生物実験室において、生物部魚班の生徒にいろいろとアドバイスをしていただきました。実は、生物部の魚班がキンギョハナダイの性転換や行動を研究しており、是非桑村先生のお話を聞きたいと申し出たのがきっかけでした。 桑村先生、ありがとうございました。

参加者の感想

  • 本を読んでみようと思いました。とても分かりやすかったです。
  • サカナの社会にもそれぞれの種類によって性転換などのシステムが違うことを学べました。生物への興味がとても増して、有意義な時間を送れました。
  • 性転換する魚の隠れ家はサンゴ以外にあるのか? サンゴ礁の魚に対する(性転換)興味が時間が経つにつれてわいてきた。とても自分のためになった。
  • 魚の性転換についての論文がこんなに最近も作成されていると分かると、ぼくも少し違う分野だけど研究してみたいと思いました。
  • これまで性転換する魚を一つにまとめて考えていたが、性転換する魚の中にも性転換の仕方は様々なんだと思った。とても面白い内容だった。
  • 魚はそんなとてつもない判断と行動力があるとは思っておらず、今日知った時、魚とはすごいなあと思った。
  • 生物の研究も楽しいだろうなと思った。台風がきたりなど環境がころころ変わって生物の数も変わりとてもたいへんなんだと思った。
  • いつもはあまり知ることが出来ないサンゴ礁の魚の性転換の仕組みがよくわかった。これからももっと研究して教えてください。
  • とても分かりやすく学べたのでよかったです。
  • とても興味をそそられました。あまり、性転換のことを知りませんでしたが、これからもう少しくわしく知りたくなりました。イソギンチャクやクマノミはスキューバーダイビングで見たことがありましたが知りませんでした。
  • とても長い年月のかかった研究でとてもすばらしいと思いました。非常にわかりやすい説明で理解しやすかったです。
  • サンゴ礁の海には見た目以上に秘密が隠されていることを知って、驚きました。
  • とてもわかりやすく、ぼくもこのようなことをしたいと思った。
  • 魚類における性転換のことがよくわかった。魚類の性転換は合理的かつスピーディに子孫を残す方法があるのだなと思った。
  • 最初の「ニモ」の例が分かりやすく、面白かったです。ありがとうございました。
  • とても興味深い実験ですね!!面白い課題でした。いつか沖縄の海に潜ってみたいと思いました。