• 2022年12月1日(木)

 ジェンダー問題に関する課題研究に取り組む高校2年GLコースの生徒諸君からインタビューの依頼があり、5名が来室しました。インタビューのテーマは「本校の制服の方針」「本校でのジェンダーの取り組み」「制服のジェンダーレス化」でした。ご存じの通り、「ジェンター平等」はSDGsのターゲットの一つであり、現代における重要な社会課題です。最初に5名から自己紹介とテーマ設定の動機をうかがった後、私から「制服一般」が持つ機能、「学校制服」が持つ機能、私立学校における制服採用の意味、本校の制服制定に係る基本的な方針をお話しました。続いてジェンダーの捉え方においては個々人の意志の尊重が多様性を尊重する社会の構築につながることを踏まえた上で、現実にはいろいろな問題が散在していることも認識し、社会の中では個別的な対応が求められるべきであるとお話しました。女性専用車両があることで安心して電車を利用できる女性が大勢います。本校としては現時点では従来からの男女二分論を原則にしつつ、個別のケースごとに個人の意志の尊重を図るように努めたいと考えています。また社会的な意味での性であるジェンダーを考える際の一つの材料としてパラオのmatrilineal societyを例としてお示ししました。5名ともしっかりとした問題意識を持って取り組んでいることに感心しました。30分の予定のところ1時間を越えるインタビューとなりましたが、こういったテーマで生徒諸君と意見交換できる機会を持てたことは大変良かったと思います。今後の活躍を大いに楽しみにしています。