• 2023年7月22日(土)~8月2日(水)

 第8回目となる夏期英国研修は、大きなトラブル、体調不良者もなく、計画通りプログラムを終えることができました。ケンブリッジ大学での研修場所は、これまでシドニーサセックスカレッジ、ホーマートンカレッジ、セルウィンカレッジと移り、昨年度よりヒューズホールを利用しています。私にとっては5回目の全行程の引率であり、下見や2日間だけの視察を入れると7度目のケンブリッジ訪問でした。ヒューズホールは今年初めて訪れましたが、1885年創立の、広大なクリケット場を持つ、落ち着いた雰囲気のカレッジでした。現地教育団体Oxbridge Academy Coursesは同大学のメンターを計16名手配し、きめの細かい研修体制を敷いてくれました。研修の皮切りは「成長マインドセット」でしたが、昨年度の米国ボストン研修でもこれがテーマとなっていたことから、昨今のリーダーシップ研修の定型フォームであると感じました。
 今年度の参加者は61名の希望者から選抜された40名の高校2年生でした。英語力に個人差はあったものの、全員、全力でプログラムに取り組んでいました。朝から夜まで英語漬けで大変な1週間でしたが、日々の進歩を少しずつでも意識するよう励まされ、真剣に向き合う中で、少しずつ道筋が見えてきたのでしょう。最終日のプレゼンテーションはいずれのグループも甲乙付けがたい素晴らしい出来映えで、感心しました。
 さて今回は、本校が2020年度から英語教育にケンブリッジ英語を採り入れ、ケンブリッジ大学出版からBetter Learning Partner校としての指定を受けていることもあり、本社の表敬訪問等をお願いしたところ、快諾して頂き、広大な敷地に何棟ものビルを持つケンブリッジ大学出版・検定局のビル内で特別プログラムを提供して頂きました。初めて日本の高校生の訪問団を受け入れて頂いたものと思います。本社内に併設されたミュージアムを見学し、予想はしていましたが、中世から存在するケンブリッジ大学の出版部門が単なる出版社ではないことがよく分かりました。Senior MarketerのSimon Wrightさん、Senior Professional Learning & Development ConsultantのKaren Momberさん、ほか2名に大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。
 また、毎日の夕食後のリフレクションセッションは、現地アドバイザーのShakeel Mawaniさんが運営してくれましたが、私も最後に総評を述べるようにしました。過去の引率時にはあまりしなかったことですが、その日の研修のポイントと明日以降の激励を伝えるようにしました。生徒諸君の真剣なまなざしが私の目に焼き付いています。
 次世代のグローバルリーダーの育成をスクールミッションとして標榜する本校にあって、遠くイギリスの地まで赴き、世界最高峰の大学の学生や研究者の卵から生徒たちが知的刺激を受ける機会を持つことは非常に意義深いことです。参加生徒たちがしっかりと研修に向き合い、成長の様子を現場で見ることができたことは私にとって誠に嬉しいことでした。
 最後に、8月2日の関西空港での解散式後に、2名の生徒から2日後に誕生日を控えた私のために、参加者全員(生徒・引率教員・旅行社添乗員)のメッセージの記載されたお祝いの色紙を頂き、大変なサプライズにとても嬉しく思いました。生徒からの発案で用意して頂いたとのこと。心根の優しい本校のグローバルリーダーの卵たちに大いにエールを贈りたいと思います。感謝。