高邁なスクールポリシーもそれが学校の血肉となっているかは、真に生徒の成長に寄与したかという点で見なければなりません。大学進学に係る生徒についての書類から読み取れることもあれば、文化祭や体育祭等の行事や研究発表会等のイベントから頷けることもあります。

 今日は図書委員会の委員長(高校2年生)とお話しする機会がありました。一昨年の秋に開館した本校の図書館は中学・高校の学校図書館としては施設の充実度で全国トップクラスといっても過言ではありませんが、利用状況のさらなる活性化のため、キャンパス整備が完了した今年度、生徒による図書委員会を組織しました。中1から高2までの62名の委員を束ねる明晰な委員長は、図書館利用状況のデータを分析した上で、委員会として本の貸出し数を高める取り組みや新入生への図書館利用の案内等、意見やアイデア、委員長としての決意を聞かせてくれました。委員会のこれからが大いに楽しみです。

 さらに今日は間近に迫った体育祭での競技(クラブ対抗リレー)でのアイデアについて、美術部の3名の生徒が私の承諾を求めて来室しました。私のスケッチを描きながらトラックを走る計画とのことでした。そもそも描いてもらう価値などないのですが、いささかでも生徒の自発性に役立つのであればとお受けしました。

 学校を舞台に何かをやってみたい時の生徒の目は澄んで、輝きがあります。自主性を披露する生徒と接するのは、舞台整備に努める者がその精進の甲斐を感じる嬉しい一時です。