人間性をも高める全人的な教育を実施

　生徒の自主性を重んじる校風が本校の特徴であり、校是は「精力善用」「自他共栄」です。「精力善用」は自分が持っている力を善のために有効に使うこと、「自他共栄」はお互いに助け合い譲り合いながら共に栄えること。すなわち、自分のよいところや得意な分野を見つけて全力で取り組み、皆で力を合わせてよりよい社会をつくっていこうという思想です。創設顧問の嘉納治五郎先生が定め、講道館柔道の根本精神でもあるこの校是が生徒の行動指針となります。
　試験で高い点数を取るという狭い意味の学力にとどまらず、意欲、協調性、粘り強さ、自制心、創造力やコミュニケーション能力といった数値化できない能力全般を指す非認知能力や、人間性をも高める全人的な教育を行っています。

灘中学校・灘高等学校
海保 雅一　校長

生徒が“育つ”のを助け、個性を伸ばす

　本校は「気品高く教養豊かな有為の人材の育成」を教育方針としています。創立者は、教育者であり哲学者の伊賀駒吉郎と、実業家の辰馬吉左衛門です。伊賀が好んでいた言葉は、「桜桃梅季一時の春」。教育とは生徒を“育てる”のではなく“育つ”のを助け、個性を伸ばすことだという考えです。
　一方、辰馬は「人を植うるは百年の計」と、長期的視点の重要性を強調。2人の考えは創立105年を経て受け継がれ、自主性の尊重と、自由に伸び伸びと育つのを助けるという本校の基本姿勢を形成しています。中学では学習面も生活面もきめ細かく指導しますが、高校は自由度が高く制服もありません。私服化は生徒自身による改革の結果であり、自主と自律の精神の現れでもあります。

甲陽学院中学校・高等学校
今西 昭　校長

心と頭と体のバランスのとれた人間を育てる

　フランスのヴィアトール修道会によって創立された本校の教育目標は、「カトリック精神に基づく全人教育」です。教育方針は、「心と頭と体のバランスのとれた人間を育てる」。人格を磨き、知力と行動力を涵養すると同時に豊かな情操と社会性を身につけた青年の育成をめざしています。
　人は、それぞれが神から受け取った「タレント（贈り物＝才能）」を持っています。本校で6年間を過ごした生徒が、自分自身を「神に愛された存在」と自覚してあらゆる面で最大限の自己実現を達成できるように、そして「人の痛みに気づく心」を育み、「学ぶ楽しさを知る人」「行動する人」として成長していけるように、教職員が一丸となってサポートします。

洛星中学校 洛星高等学校
小田 恵　校長

「Men for others」「Men with others」の育成が使命

　本校はイエズス会により1956年に創立されました。イエズス会の教育理念である「若者の教育は世界の変革である」に基づき、世界をよりよくしていくために貢献できることを喜びとする、「Men for others（他者のために生きる人間）」「Men with others（他者とともに生きる人間）」の育成を使命としています。
　教育の特徴は、一人ひとりを大切にする教育、克己の精神を培う教育、人を思いやる心を育てる教育、価値判断力を身につける教育、主体的行動力を身につける教育、より善いものをめざす心を培う教育です。「Men for others」「Men with others」の“others”（他者）がどこに存在しているのか、そうした人々に何が必要なのかを自分の頭で考え、行動できる人間へと生徒を導いていきます。

広島学院中学校・高等学校
中間 哲也　校長

「清く、正しく、たくましく」が建学の精神

　今年100周年を迎えた本校は、女性も経済的に自立することが必要と考えた西田のぶによって創立されました。「清く、正しく、たくましく」を建学の精神に、自立のための実学を重んじる教育方針は共学の中高一貫校になった今も同じです。「to be myself, ...（なりたい自分になる。そして…）」をスローガンに、生徒の自己実現をめざし、そのために必要な「専門性」「人間性」「国際性」という3つの「生きる力」を養います。
　社会で求められる能力は時代とともに変わりますが、「経験を通して学ぶ」という「主体的な学び」の重要性は変わりません。学校は、社会に出た時に役立つ学びを提供する場であり続けたいと思っています。

須磨学園高等学校・中学校
西 泰子　理事長

社会の創り手を育成する「最優の進学校」に

　1940年に地域の要望を受けて旧制中学として創立された本校は、2014年に大阪医科大学、2016年に大阪薬科大学と法人合併し、その後両大が合併してできた大阪医科薬科大学と密接な高大連携関係を築いています。その他の国内外の有力大学とも連携し、多様な高大連携プログラムを実施、類のないグローバル教育と先端サイエンス教育で深い学びを提供しています。
　めざすは社会の創り手を育成する「最優の進学校」です。2012年に「卓越した語学力と国際的な視野を持ち、世界を舞台に活躍できる次世代リーダーの育成」をスクールミッションと定め、かつてない速さで変革が進む現代社会において「高い志を持って持続可能な社会を創造する」リーダーの育成に努めています。

高槻中学校・高槻高等学校
工藤 剛　校長

8人の担任団が6年間持ち上がるのが原則

　各教科の教員が8人で担任団をつくり、6年間持ち上がるのが原則です。この制度により、生徒の能力を継続的に把握した上で中高を見通したカリキュラムを組み、教科指導を行うことができます。6年間つき合っていくことは教育の根幹となる人間関係の構築にも有効で、生徒の個性に合わせた指導が可能となります。
　本校は教員の教え方の自由度が高いことも伝統の1つですが、それもお互いの信頼があってこそ。「精力善用」「自他共栄」という2つの規範以外に文章化した生徒心得がないことなど、自由度の高い環境の中で自主性や主体性が養われます。生徒の好奇心や探究心を絶えず刺激し、それぞれが自分の得意分野を見つけるために主体的に行動できる環境をつくるのが学校という考えは変わりません。

灘中学校・灘高等学校
海保 雅一　校長

自分の判断で行動する自主性を重視

　本校は自由な校風ですが、入学したばかりの中学生にいきなり自主・自律を求めることは難しいため、発達段階に適した教科指導、生活指導を実施しています。中学では手取り足取り丁寧に教え、宿題もたっぷり出しますが、徐々に自律を身につけた大人として扱い、高校では服装も頭髪も自由。自分の判断で行動する自主性を重んじます。教員側もそれぞれの裁量で授業を行い、その内容に誇りを持って取り組んでいます。
　生徒には自由に育って欲しい。進学先の決定についても教員はアドバイザーにすぎないという姿勢です。卒業するときに「甲陽は自由な学校だったなあ」と思ってもらえたらそれが一番です。

甲陽学院中学校・高等学校
今西 昭　校長

主要教科だけでなく芸術科や家庭科にも注力

　創立当初はカナダ人の修道会員が多かったこともあり、生活指導は厳しい一方で授業の内容は各教員に任され自由でした。専門分野に奥深い知識を持ち、芸術など専門外のことにも造詣の深い教員が今も多くおり、課外活動においてもその独特の個性を発揮するという伝統は変りません。
　教科指導で特徴的なのは、主要教科だけでなく芸術科や家庭科にも力を入れている点です。家庭科では実物大の赤ちゃんの人形を使い、「命の教育」を実施。芸術科は高校1年、2年で計4単位が必修です。自分が神から受け取ったタレントを見つけ、生かすために、生徒達はロボット作りや、俳句、大道芸など様々なことに挑戦し、各々が神から受け取ったタレントに気づき、伸ばしています。

洛星中学校 洛星高等学校
小田 恵　校長

“others”の存在を常に考えようという学び

　「Men for others」「Men with others」の“others”がどこに存在しているのか、常にそれを考えようという姿勢はいかなる時も変わりません。身近なところでは地域の子供達や路上生活者、海外ではフィリピンやカンボジアとの国際交流の中で困っている人に対する支援を継続的に行っています。イエズス会の神父様達が始めたことを教員が引き継ぎ、神父様達がいなくなった現在は教員が中心となって企画しており、生徒は積極的に参加します。コロナ禍の間も、感染対策をしながら地道に「Men for others」を実践し続けています。

広島学院中学校・高等学校
中間 哲也　校長

「なりたい自分」への道を自分で管理する

　「なりたい自分」を実現するための核となるのは、本校独自のTBM（to be myself, ...）教育です。新学期ごとに将来の夢や長期的テーマを考えてTBMシートに記入し、目標達成のために「するべきこと」をプロジェクトマネジメント（PM）シートに週次で書き出します。次に、それを「いつするか」を決めてタイムマネジメント（TM）シートに書き、自分でスケジュールを管理するのです。
　目標が明確なら、教員が細かく言わなくても生徒達は「するべきこと」が分かっています。卒業生からよく聞くのは、「大学でも社会でも一番役に立つことを教えてもらった」という言葉。受験勉強だけでなく実社会で求められる力を養うのが、本校最大の特長です。

須磨学園高等学校・中学校
西 泰子　理事長

命の根源について考える機会を持つ

　本校の教育は、前述した通りグローバル教育と先端サイエンス教育を2本柱としています。文科省より2014年にスーパーサイエンスハイスクール（SSH）、2016年にスーパーグローバルハイスクール（SGH）の指定を受けました。大阪医科薬科大学との高大連携の一環では、「思春期教室」と称して中2を対象に産婦人科医を招いて実物大の赤ちゃんの人形や映像を使った授業を行っています。本校が力を入れるライフサイエンス教育では、中高の多感な時期に命の根源について考える機会を持つことは非常に重要だからです。
　その他、本物に接する機会を数多く設定しており、生徒達は科学の深淵を感じることができます。ハード面の整備にも力を入れ、南館1階を貫く通称「サイエンス・ストリート」に理科実験室を7つ整備しています。教育の根本を大切にしつつ、全教室に電子黒板を設置し、全生徒はiPadを持参し、新しい指導法・学び方も採り入れ、生徒の力を伸ばすように努めています。

高槻中学校・高槻高等学校
工藤 剛　校長

2つの教育クラウドサービスを授業に利用

　まずハード面では中学生にも1人1台のPC端末を配備し、高速大容量ネットワークの整備も完了しています。Google Workspace for EducationとMicrosoft 365 Educationという2つの教育クラウドサービスを利用することによって、板書とは違い多様な回答を共有することができるようになり、授業に質的な変化がもたらされました。
　キー・コンピテンシー（道具を相互作用的に用いる能力、異質な集団で交流する能力、自律的に活動する能力）など21世紀型スキルといわれるものは、本校が重視してきた「非認知能力」そのものです。それを育むために、好奇心や探究心を原動力に生徒が主体的に学ぶことのできる環境を整備しています。6月と10月に実施する「土曜講座」には、第一線で活躍している人達を講師に招き、幅広い分野にわたる講座を開催。リアルな話に生徒達は刺激され、より自分に合った進路選択にもつながっていきます。

灘中学校・灘高等学校
海保 雅一　校長

指示待ちではない人間形成という教育

　ICTなど新しい時代に必要とされる技術を身につけることは必須です。伝統的、保守的といわれる本校もICT教育、グローバル教育を取り入れ、コロナ禍対応のために教育クラウドサービスも導入しました。
　コロナ禍対応では健康面の安全に関わることから、どうしても管理的にならざるを得ない場面が多かったのですが、それが尾を引かないようにしなければなりません。本校の特徴である教員の裁量を重んじる授業を守ることで組織のパフォーマンスが高められ、また、生徒の自主性を尊重する姿勢を貫くことで、指示待ちではない人間形成という教育の重要な目的がこれまでと同様に達せられると信じています。ポストコロナの時代にも柔軟に対応しつつ、守るべき教育の根幹は守っていきます。

甲陽学院中学校・高等学校
今西 昭　校長

留学生を招きディスカッションの機会を用意

　本校では本年度を改革の年と捉えています。といっても何か新しいことをするというよりは、これまでの教育を見つめ直し、埋もれているものを掘り起こす「ルネッサンス」のような活動を通して、教員、保護者、生徒が洛星のよさを知るということです。
　コロナ禍では生徒も教員もいろいろなことを我慢しましたが、特に影響が大きかったのは海外での語学研修です。渡航できない間は海外からの留学生を招き、ディスカッションする機会をつくるといった対応もしています。渡航が可能になったら新型コロナ感染症の感染リスクの少ない地域を選んで再開し、今後も国際交流や語学研修には力を入れていきたいと考えています。
　ICT教育の点ではGoogle classroomを利用。PC端末等は配備の途中ですが、可能な範囲で活用を進めており、不登校傾向の生徒にとっての登校する手がかりとなると考えています。

洛星中学校 洛星高等学校
小田 恵　校長

3つの「アイ」を教育の充実化に活用

　今取り組んでいるのは3つの「アイ」です。
　1つ目はILP （Ignatian Leadership Program）です。全てのイエズス会学校で共有されるIP（Ignatian Petagogy）という教授法で、経験、内省、実践、評価というプロセスを通じて物事を深く徹底的に知ることができます。これにより生徒は「Men for others」を体現するリーダーに育っていきますが、重要なのは「よきリーダーとは、人に仕える者である」という初代校長シュワイツェル神父の教えです。「Men for others」が示すリーダー像を的確に言い表しています。
　2つ目はiPad。3年前に1人1台の配備を終え、自由に使いこなすまでになった今、iPadは生徒の主体性を引き出す道具となっています。
　3つ目はイエズス会の創設者イグナチオの「愛は言葉よりも行いによって示すべきである」という言葉です。中学では家族・友人など身近な“others”から始まり、発展途上国や難民など様々な立場の人々について体験的に学び、自己中心的な自分から次第に視野を広げて“others”を発見。高校ではキリスト教的世界観をもとに、より広い意味の“others”を考える中で将来の生き方へとつなげていきます。
　絶えざる刷新をめざして行事なども見直し、整理しながらよりよいものを取り入れる方針です。

広島学院中学校・高等学校
中間 哲也　校長

継続的改善を図る

　教育には社会や時代が変わっても変わらないものがありますが、本校は前年踏襲ではなく、継続的改善を図ります。学びをさらによいものにするために何が必要かを常に考え、改善し続けています。例えば、TBMシートに自分の人生や心の在り方に関して記入する欄を追加しました。自分はどれだけ寛容性を持ち、物事を深く考えているか、志は何かといったことを言語化することで、中学生も自分の人生をしっかりと語り出すようになります。
　コロナ禍では想定外のことばかりが起こり、誰も正解が分かりませんでした。そうした状況を生き抜くために磨かなければならないのは、自分の頭で考え、プランを立てて行動する力。その強化には自分のコアを成すプロジェクトと周辺の様々なタスクを結びつけるスキルが必要と考え、教育法を練りつつ試行しているところです。
　生徒が「なりたい自分」を実現し、「清く、正しく、たくましく」生きられるように、今後も革新的な取り組みを行っていきます。

須磨学園高等学校・中学校
西 泰子　理事長

中学全学年で、使える英語の習得をめざす

　今年度から全国の高校で新学習指導要領が適用されていますが、探究学習などそのエッセンスは本校ではすでに先行推進してきました。英語教育では、ぶれることのないグローバル・スタンダードである「ケンブリッジ英語」を2020年度の中1より採択し、今年度、中学全学年で指導体制が整いました。目的は実社会で使える英語の習得。ケンブリッジ大学出版の洗練された教材を用い、耳と目から大量の英語に触れ、意味をくみ取り、アウトプット（使うこと）につなげていきます。本校は日本の中学・高校で初めて「Better Learning Partner」として指定され、教員達もよりよい指導に向け研鑽してくれています。いわゆる一般の模試の結果でも成果が現れており、私達の選択は正しかったと感じています。
　またコロナ禍の影響で2年間止まっていた英国ケンブリッジ・米国ボストンへの夏期海外研修も今夏から再開する予定です。世界有数の大学に通う学生たちのオーラに直接触れ、ディスカッション等を通して受ける刺激はオンラインとは別物。生徒達も今年こそはとうずうずしています。

高槻中学校・高槻高等学校
工藤 剛　校長

社会貢献を実感できる医師をめざす生徒が多い

　卒業生に政財界のリーダーや研究者、起業家、官僚などが多いのは確かですが、著名な音楽家や、日本で唯一のレゴ認定プロビルダー、落語家など活躍は多方面です。不確実性が増している今は、社会貢献を実感できる医師など医療界をめざす生徒が増えています。
　自分自身の幸せと社会貢献を自然に追求している卒業生達。「精力善用」「自他共栄」という校是のもと、真の得意分野を見出し、それを個性として伸ばすことに成功していると感じます。

灘中学校・灘高等学校
海保 雅一　校長

教養豊かで世の中に役立つ人に育って欲しい

　自主性を尊重する本校の姿勢は進路選択にも貫かれています。私達が生徒に望んでいるのは「いい大学生」になること。その意味では進学校といえますが、「いい大学」に進学することが目的ではなく、自分で問題を見つけ出して考える習慣があり、当たり前を疑う目をもつ人が「いい大学生」という考えです。「いい大学生」には、知識や技術を超えた論理的思考や学問をリスペクトする態度も必要です。これらの普遍的な力は予測不能な時代だからこそ大切であり、中学・高校の教育も重要な役割を担っています。
　卒業生の人生を見ると○○一筋という人は案外少なく、"like a rolling stone"です。生徒にはどんな社会になっても何が起きても楽しく生き、教養豊かで世の中に役立つ活動ができる人に育って欲しいと願っています。

甲陽学院中学校・高等学校
今西 昭　校長

幅広い選択肢から進路を選べるように支援

　卒業生の協力を得て、幅広い選択肢の中から「これがいい」といえる進路を選べるようにサポートしています。個々の「タレント」と希望を尊重した進路指導により卒業生は多方面で活躍。JICAで東南アジアの教育施設建設に関わったり、理学部で建築を学んだものの芸術系の大学に入り直し、舞台芸術の道に進んだりと様々です。また、卒業生との共同研究で生徒が情報通信係の研究会で受賞し、将来的な研究へのモチベーションにつながった例もあります。
　校名の洛星は「都の星」という意味。小さくても星のように自ら輝き、世の中を照らすような人生を歩むことを望んでいます。

洛星中学校 洛星高等学校
小田 恵　校長

「他者のために生きることを喜びとする」道へ

　医師としてロボット支援手術に携わっていた卒業生が、より多くの人を救いたいと感染症の研究者になったり、公務員になった卒業生に理由を聞くと皆のために役立てるからという言葉がさらりと出てきたり──。本校は教育方針や学校活動、社会奉仕活動、学びの中から、生徒個々の人格が「他者のために生きることを喜びとする」ものへと形成されることをめざしています。そして、それを体現する多くの卒業生の存在に誇りを感じています。

広島学院中学校・高等学校
中間 哲也　校長

就職先で高い評価を得ている卒業生達

　よき社会人を育てることが本校のテーマです。組織で働く際に必要なマナーや考え方、コミュニケーションの在り方などの社会的スキル、リテラシーの習得にも力を入れ、卒業生は就職先で高い評価を得ています。進路は国内外の企業ばかりではありません。スポーツの日本代表選手や数学オリンピックのメダリスト、漫画家などの芸術家、省庁や海外の研究機関で研究を行っている者など様々。医学生でミス日本ファイナリストという卒業生もいます。
　昨年、創立99周年記念行事として、「なりたい自分」になった卒業生を30人以上招き、1～7時限を使って講演会を行いましたが、先輩達の姿に生徒達は目を輝かせていました。

須磨学園高等学校・中学校
西 泰子　理事長

学問の面白さを体感できる教育を追求

　本人の意思を最優先に進路実現をサポートしています。私学として多くの学びのオプションを体系的に提供することで、生徒が自分の適性に気づき、めざす方向を定めやすくするしかけを設けています。先行き不透明な時代にあっても豊かな人生を送るためには、中高時代に哲学や歴史など教養につながる学びを深め、顔をつき合わせて相手に自分の考えをしっかりと伝える力、少々のことでへこたれずしなやかに生きる力を身につけておくことが必要です。常に最短コースを歩もうとするのではなく、時に回り道もし、学問の面白さを体感できる教育を高槻は追求しています。

高槻中学校・高槻高等学校
工藤 剛　校長